クロダイ     (スズキ目 タイ科 クロダイ属) 学名 Acanthopagrus schlegelii
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 地方名
チヌ、チン
 分布
琉球列島を除く北海道以南、朝鮮半島南部、中国大陸、台湾に分布。水深50mほどの砂泥地帯に生息。
 特徴
両顎の前部に3対の犬歯がある。
4月から9月にかけて産卵し、幼魚は河口付近で育ち成長につれ外洋にでるが成魚でも内湾や汽水域を好む。幼魚はすべて雄で、その後雌雄同体になり、成魚になると雌雄異体に性転換。
 釣り
クロダイ釣りは強い引きと繊細な釣趣に人気がある。各地にはさまざまな釣り方がある。ウキ釣り、フカセ釣り、投げ釣り、船釣りなど多彩。クロダイは神経質、敏感で警戒心が非情に強い。潮が澄んだときは上から落ちてくる仕掛けに気付き餌を食べようとしない。潮が濁り気味になったり、沖から風が吹きつけて磯回りが波立ってくると、クロダイのつれる絶好の条件となる。餌の食い方も一気ではなく一度くわえてからゆっくり飲み込む。
釣り場では正確なタナとりが決め手。餌を求めて寄ってくるクロダイを餌の重みだけ、あるいは軽いオモリを一個だけ付け餌を自然に沈めてやると安心して食いつく。餌は各地でさまざまだがオキアミを用いることが多い。生きエビやシジミなどもよいが雑食性なのでサナギ、サツマイモ、スイカなども効果がある。
 料理
内湾や汽水域のものは独特な磯の香りが強い。クロダイを美味しく食べる秘訣は鮮度、生きているうちにきちんと血抜きし水氷をすること。これをしないと身に臭みが残る。
マダイと同様刺身・塩焼きなどほとんどの料理に対応できます。洗いや薄造りはもちろん、ひと手間かけた昆布締めは上品な味わいで一段と美味。身が少し水っぽいと感じる方は、刺身の場合一晩冷蔵庫で寝かせるとよい。そのほかマリネやちり蒸しもおいしい。カマの部分も無駄にせずお吸い物に。
味の評価
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